「賞」と「罰」こそ最高の術

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儒家、すなわち儒学、孔子の思想ですね。この儒家の思想は、人間的な環境を支配関係に交えたかたちです。孔子は、人間の「愛」というものを基本にして、それを政治に取り入れることによって、政治は最もよく行われるという説を唱えました。これに真っ向から対立するのが韓非子の思想です。

儒家の考え方は人間的に上下関係を結び、そこに、ある感情なり愛情なりの交流があることが基本になっていますが、韓非子の思想では、「人間的な環境は上下関係に一切介入しないのであり、させてはならない」とこう説いているわけです。あるのは単に利害関係だけなのですね。

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韓非子は臣下が何のために動いているかといえば、まったく利益のためである、とこう説明しています。「利益を得るのに具合がいいから君主に仕えるのであって、決して愛情をもって仕えているのではない」こういったわけです。したがって、「君主と臣下の間には一種の力関係が絶えず動いているのであり、君主は非常に危険な状態の中で運営を行っている」と韓非子はいいます。これは、いうなれば徹底した人間不信の思想ですね。

このような考えに立つ韓非子が、危険な状態で運営している君主に対して説いたうまい運営法は何かというと、それは「賞」と「罰」でありました。これを上手に使い分けるならば、君主は安全である。こういう具合に説いたわけですね。「術」を具体的にいえばこの「賞」と「罰」ということなんですね。先ほど、法と術といいましたが「術」というのは、実は、この「賞」と「罰」を上手に使えばいいということなんです。これが韓非子における臣下の最もうまい操縦法であり、術であるわけです。

では、なぜ君主にとって臣下は危険な存在であるかということを、韓非子は数々の事例をあげて説いています。この事例というのが、非常に納得性のある話なんですね。その一つのケース。『戦国策』という本の中に出ています。

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