老子の知恵は保身術

老子の知恵は保身術

老子の知恵は保身術

老子の言うエッセンスみたいなものを、われわれが日常生きていく上で、どのように使ったら利益があるか、という点にしぼって、世俗的な知恵に老子の考え方を話してみたいと思います。

老子の考えに相対するものは、たとえば韓非子であり、これについては以前にお話しました。

対人技術入門の話

老子はどういうことを言っているのか。これを一語でいうのは非常にむずかしいが、あえていうと「何もしない」ということをやりなさい。何もしないことを勧めている。何もするな。これほど安易なことはないと考えられる。ところが、それはそれほど単純で簡単なものではないのです。では、この「何もするな」というのを、どのような言葉で表現しているのでしょう。それは“無為自然”といいます。

先に述べた韓非子、実に精密な政治学、人をどうやって操り、自分の身をどのように保全していくか、ということを教条的に一行一行、精密な論理を展開し、一つのテキストブックを作った韓非子自身が、最後は殺されてしまう。自分がいかに政治を扱うかといった、その政治によって牢屋に投獄され、殺されてしまいます。

老子が生きた世代は、戦国時代、乱世です。老子は、乱世にどのようにして生き延びるか、という知恵を説いた。現代もある意味では乱世といえる。アルビン・トフラーの言葉によれば、第三の波が押し寄せてきている時代です。

第二の波、それを今、われわれが最も自然であり、正しいものだと思っている。ところが、学校教育の制度のあり方、議会制度、工場や会社のあり方、というものが、実は今崩壊しつつある。今までのそれでは無理が生じつつある。制度そのものが、第三の波が押し寄せてきて崩壊しつつある。

そして、第二の波に固執する人と、第三の波を支持する人とが今まさに死闘を始めようとしている。ある意味では、いろいろな国で戦争により本当の血が流れるかも知れない。まさに乱世というものが起きつつある。

われわれはこの中で保身、身を保つにはどうしたらよいでしょう。そして安全に、しかも自分に有利な人生を展開していくにはどうしたらよいのでしょう。ここに老子の知恵が生きてきます。前回の韓非子の講義でも、韓非子の中にある知恵は大きく用いるべきであるが、最終的には老子の心で締めくくらないと身が危なくなる、とお話ししました。

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